年老いた母親を想う60代会社員のケース

はじめまして。私は現在、妻と長男と3男を除いた、次男と末っ子と一緒に暮らしている60代会社員男。私の父は、既に10年以上前に癌で他界し、母は既に85歳を超えています。

 

私は購入した一軒家の自宅に、妻と2人の子供たちと住んでいます。

 

私の母は、自宅から歩いて約15分の距離にある小さなアパートに1人で住んでいます。元々は一緒に生活していたのですが、父が他界し、仕事も一段落して年金生活で余生を過ごし始めてからは、「自由な生活を送りたい」と1人暮らしをスタートさせました。

 

現在では、事あるごとに「私は世捨て人になった。だから行事の類にも出ない」と言い、私の長男が結婚式を挙げる際にも、同様の理由から出席を見送っていました。

 

その時、長男は少々寂しそうにしていたのが、可哀そうでした。

 

母の日々の生活は、殆どをテレビの前で過ごしています。有料のテレビ回線を開き、韓国ドラマを何本も見ては涙しています。私には韓国ドラマの良さがどうしても理解できないのですが、母曰く、「ドロドロとした所が良い」とのことです。

 

他には近くのスーパーに買い物に行ったり、週に1度のペースで私の家を訪ねてくることが母の世界の全てですね。

 

生活面における筋力の低下と栄養面が心配

私が母の生活面で心配していることは、生活面における筋力の低下と栄養面についてです。

 

先ず筋力の問題は、大きな問題です。

 

日中は、1日中テレビの前に座り、動くといっても食事の支度や買い物、トイレやお風呂といった物ばかりで運動量としては決して多くはありません。それが理由であるかはわかりませんが、数か月前には、道端で転倒して腕を単純骨折するという事故がありました。

 

この時は足の骨ではなく、利き腕でもなく左手首の骨折で済んだので、生活面においては不便はあれど生活を続けることが出来ました。

 

しかし、これが足の骨だったらと思うとゾッとしてまいます。

 

私の長男と私の兄妹の子供は、偶然にも医療福祉の分野に携わる仕事をしているので、時々相談するのですが、結局の所本人に動く気が無いのであれば、改善は難しいと言われてしまいました。

 

そして更に一番心配しているのが、栄養面の問題です。

 

具体的な悩みは、食べ物が炭水化物に偏ってしまっていることですね。私の長男は、母に対して「高齢になったからこそ、たんぱく質を食べたほうがいい。筋肉を作るのはたんぱく質だから」と口酸っぱく言っているのですが、食べてくれません。

 

若いころと比べると明らかに足腰が小さくなり、歩く際には足が上がっていません。このままでは再度転倒する可能性が高まります。親の健康を少しでも改善出来ればと日々悩ましいです。

 

育ててくれたからこそ1日でも長く健康であって欲しいと願う

私の母は、20代前半に父に嫁いでから、約50年間に渡り共に働き続け、私や私の兄妹たちを育て上げてくれました。

 

それは母にとって誇りであると同時に、大変な苦労があったと思います。母はあまり語りませんが、どうやら私の父の母、つまりお姑さんと仲が良くなく、何らかの形でずっと虐められてきたということです。

 

また、正直なことを言えば、父との仲も決して良くは無かった様ですね。

 

苦労に苦労を重ねた半世紀だったからこそ、今の自由を心から楽しんでいるのでしょう。けれど、今の自由は健康があってこそ成り立つものである筈です。

 

だからこそ、母には1日でも長く、健康であってほしいと願っています。

 

しかし、現実は自分の思う通りには行かないもので、少しずつ母の体は弱くなっているのが分かります。視力の低下、肩こり、腰の痛みを常日頃訴えるばかりでなく、特に最近は慢性的な膝の痛みに悩まされている様です。

 

これも長男や兄弟の子供からは、筋力不足が1つの原因だと言及されています。更に長男が言うには、下肢に生じる痛みは負のスパイラルに陥りやすいとのことです。

 

そして負のスパイラルが進行すると、昨今世の中を悩ませている認知症の発症リスクを高めることにも繋がる可能性がある、とのことでした。長男は仕事上沢山の認知症患者の方々と関わるそうですが、その現状はかなり厳しい様です。

 

母の子として母が心配でなりません。

 

病院通いを拒む母と強制的に連れて行く息子達

母の生活と健康を守るために、私は私の家族や兄妹達と連携して、対応に当たるようにしています。先ずは母を病院に行くように勧め、病院までの道のりは必ず来るまでの送迎を行いました。

 

これは、病院に行くことすら面倒くさがって嫌がる母を、言葉厳しく言えば強制的に連れていく為に行いました。

 

日本の介護の世界では、本人の自己決定を優先するとのことですが、正直なことを言って本人の自己決定に任せていたらいつになって物事は進まないし、解決する手段も見つけられなかったでしょう。

 

診断の結果、病院の先生からは、日々の運動と栄養面の改善を進められました。

 

正に私達が問題視していた通りのことが、示される結果となりました。

 

ここで母が心を入れ替えてくれればと思いましたが、人間早々に変われるものではありません。

 

これは恐らく、古今東西から続く問題なのでしょうね。幸いにも母の住んでいるアパートから、私達家族は徒歩又は車で容易にアクセスが可能です。

 

そこで、週に1度は必ず自宅に行って様子の確認を行うことにしました。その際には、冷蔵庫内のチェックを行い、しっかりとした食事を取れているかも見ることにしました。

 

また、私や私の家族も健康に気を使い、運動や栄養を取るように気を付けるようにしました。母だけでなく、家族で戦う姿を示そうと考えたからです。

 

同じく親の健康を気遣う人へ一言

私と私の家族は、本格的な介護は未だ行っていません。もちろん要介護認定も降りていませんので、自治体などが提供するという介護サービスも一切利用していない状態。

 

しかし、この生活がいつまでも続く保証はありませんよね?

 

ひょっとすると、数秒後には母が自宅で転倒し、寝たきりになる可能性も決してゼロではありません。

 

だからこそ思うのですが、そのような状態になる前から家族は備えなければならないと強く実感します。

 

備えることは多岐にわたるでしょう。会社、自治体、医療機関、家族などとの対話と連携は必須です。本当に健康を害してしまってからでは、対応が出来ません。

 

そして、日々健康に際して意識して、自ら食事や運動を実践することが重要ですね。

 

今回のことで改めて学びましたが、人は自分がやっていないことを、知ったように言われても全く動きません。私自身や家族が、健康に対して意識的になった時にはじめて、母の言動や行動が少し変わった様に感じます。

 

昨今社会だけでなく、家族の繋がりも弱くなっていると思います。しかし,家族の健康は1人では支えられません。

 

社会や家族を大切にして行動することが、家族とひいては自分を救うことになると確信します。